旅行や出張、急な用事で愛犬をペットホテルに預けなければならないとき、「ストレスで体調を崩したらどうしよう」と心配になる方も多いのではないでしょうか。
犬は環境の変化や、飼い主と離れることに敏感な動物です。
慣れない空間で過ごすことは、想像以上に大きなストレスとなり、体調や行動に影響を及ぼす場合もあります。
本記事では、犬がペットホテルで感じるストレスの原因や症状、そして飼い主ができる対策について解説します。
犬がペットホテルに預けられて感じるストレスの原因
犬がペットホテルでストレスを感じる背景には、いくつかの要因があります。
ここでは、ペットホテルで犬が不安や緊張を感じる主な原因を見ていきましょう。
環境の変化による不安
犬は習慣や環境の変化に非常に敏感な動物です。
ペットホテルでは、以下のような違いがストレスとなることがあります。
- 見慣れないにおいや音
- 知らない人によるお世話
- 家とは異なる生活リズム
とくに神経質な性格の犬や、高齢犬などは、こうした変化によって強い不安を感じやすいです。
飼い主と離れる寂しさ(分離不安)
飼い主との絆が深い犬ほど、飼い主と離れることで不安や寂しさを感じやすくなります。
また、飼い主への依存が強い犬は、分離不安の症状が出やすいでしょう。
とくに以下のような特徴がある犬は要注意です。
- 飼い主の外出に気づくとそわそわする
- 留守中に吠え続ける
- トイレの失敗が増える
このような傾向がある犬は、傾向が見られる場合、ペットホテルへの預け入れは十分な準備と配慮が必要です。
犬の分離不安症とは
分離不安症とは不安障害のひとつで、飼い主様が見えなくなると、極度の不安から、鳴き続ける、そそうをする、周りの物を破壊するなどの症状が現れる状態のことです。出典:FPC>分離不安症
他の犬との接触やにおいによる緊張
他の犬と過ごすことも、犬にとって大きなストレスになります。
犬が他の犬との接触で受けやすい刺激の例は、次の通りです。
- 他犬の鳴き声や動き
- 匂いの違い
- 犬同士の相性の悪さ
社会化が進んでいない犬や、他犬に慣れていない犬はとくに慎重に預け先を選ぶことが重要です。
犬をペットホテルに預けたときのストレス症状
犬がストレスを感じると、行動や体調に影響が現れます。
ペットホテルに預けた後に見られる変化を早めにキャッチすることが、深刻なトラブルの防止につながります。
食欲低下や下痢・軟便など健康への影響
ストレスは犬の自律神経に影響を与え、消化機能が乱れることがあります。
とくに胃腸はメンタルの影響を受けやすく、普段は元気な犬でも急に体調を崩すことがあるのです。
代表的な症状としては、以下のようなものが見られます。
- 食欲がなくなる、フードを残す
- 下痢や軟便が続く
- 吐き戻しや嘔吐をする
- 水を飲む量が急に減る、または増える
また、まれに脱水症状を起こす犬もおり、こうした体調の変化が見られた場合は、ホテルスタッフとの連携が重要です。
吠え・噛み・粗相などの問題行動
ストレスは行動にも現れます。
以下のような変化が見られる場合、強い不安を感じている可能性があります。
- 無駄吠えや遠吠えが増える
- トイレ以外の場所で排泄する
- ケージの中をぐるぐる歩き回る
- 落ち着きなく動き続ける
普段とは異なる行動が見られたときは、ストレスサインとして注意が必要です。
犬をペットホテルに預ける前にできるストレス対策
ストレスを完全に防ぐことは難しいものの、事前の対策でかなり軽減することが可能です。
ここでは飼い主が実践できるストレス対策について紹介します。
ホテルの環境に慣れさせる練習をする
初めての場所に長時間預けられると、不安が強くなります。
そのため、以下のような「お試しステイ」を取り入れることが効果的です。
- 数時間だけ預けてみる
- 散歩のみの一時利用をする
- スタッフと簡単にふれあいをさせる
短時間でも慣れておくことで、本番の滞在時の緊張感がぐっと和らぎます。
飼い主と離れる練習をする
日常の中でひとりで過ごす練習をしておくと、分離不安の軽減につながります。
最初は短時間の留守番から始め、徐々に慣らしていくよいでしょう。
留守番時には、音楽をかけたり、犬が落ち着けるスペースを用意するなど、安心できる環境づくりも大切です。
安心できる持ち物を用意する
犬は飼い主のにおいや、普段使っている物から安心感を得ます。
預ける際には以下のようなアイテムを持参するのがおすすめです。
- 飼い主のにおいがついたタオル
- 愛用のベッドやブランケット
- 普段使っているおもちゃ
これらは犬にとって「いつものもの」であり、緊張を和らげる効果があります。
犬を預ける際にストレスを減らすペットホテルの選び方
ペットホテルは、普段過ごしている自宅とは違い、知らない匂いや音、人に囲まれることになります。
そのため、強い不安やストレスを感じる子も少なくありません。
しかし、ペットホテルの選び方次第で、犬のストレスは大きく軽減することが可能です。
ここでは、犬を預ける際にストレスを減らすペットホテルの選び方を紹介します。
犬が安心できる環境が整っている
まず大切なのが、犬が落ち着いて過ごせる空間であることです。
ペットホテルによって設備や環境は大きく異なるため、以下のポイントはしっかりチェックしておきましょう。
- 室内の清潔さ(においや汚れがないか)
- 温度・湿度の管理が適切か(エアコン・空調があるか)
- 個室があるか、犬ごとにスペースが分けられているか
- 外部の音や他の犬の気配が過度に伝わらないか
落ち着いて眠れる場所があるか、自分のペースで過ごせるかという視点で見ると、犬にとって過ごしやすいホテルかどうかが判断しやすくなります。
また、夜間も空調が止まらないか、明かりがついたままになっていないかなども事前に確認できると安心です。
スタッフの対応や経験が信頼できる
ホテルのスタッフが信頼できるかは、犬のストレスに直結します。
以下のポイントを確認しておきましょう。
- 初回利用時の丁寧なヒアリングがあるか
- 動物看護師やドッグトレーナーなどの資格を持つスタッフがいるか
- 犬に話しかけながら、やさしく声をかける姿勢があるか
- 急な体調不良への対応体制が整っているか
- 利用者の口コミ・評判が良いか
とくに初めて利用するホテルの場合、「最初の対応の丁寧さ」=「犬への対応の丁寧さ」であることが多いです。
事前の電話対応や見学のときのやりとりから、信頼できるかどうかを検討しましょう。
滞在中の様子を報告してもらえる
最近は、滞在中の犬の様子を報告してもらえるペットホテルが増えています。
たとえば、以下のサービスが提供されているか確認しておくとよいでしょう。
- LINEやメールで定期的に写真、動画を送ってくれる
- 食事、排泄、睡眠の様子を細かく伝えてくれる
- 不安な行動や体調の変化があった場合にすぐに連絡してくれる
こうしたサービスがあるホテルは、信頼度が高い傾向にあります。
また、飼い主の心配も軽くすることが可能です。
犬の性格や健康状態をしっかり共有できる
犬にはそれぞれ性格があります。
人見知りな子や他の犬が苦手な子、お腹が弱い子など、一律の対応ではうまくいかないことが多いです。
だからこそ、事前に以下のような項目をきちんとヒアリングしてくれるホテルが望ましいでしょう。
- 性格や過去の経験(怖がり/甘えん坊など)
- 食事の内容、好き嫌い、食べ方の癖
- アレルギーや持病の有無
- 服薬中の薬や、投薬方法
- 分離不安や過去の預かり経験
それぞれの子に合った対応は、犬のストレスを軽減するために重要なポイントです。
他の犬との接触環境が合う
ペットホテルの中には、フリースペースで犬同士を自由に過ごさせるスタイルをとっているところもあります。
これが楽しいと感じる犬もいれば、逆に強いストレスになる犬もいます。
以下のような性格の犬は注意が必要です。
- 他の犬が苦手、または極端に興奮しやすい
- 過去に犬同士のトラブルがあった
- シニア犬や体が弱っていて静かに過ごしたい
こうした犬には、個室で静かに過ごせるタイプのホテルが向いています。
また、犬同士の接触がある場合でも、スタッフが常に見守ってくれているかどうかは必ず確認しましょう。
犬をペットホテルに預けた当日と帰宅後のストレスケア
当日の飼い主の接し方や帰宅後の対応も、犬のストレスに大きく影響します。
明るく短いお別れを心がける
飼い主が不安そうにしていると、その感情は犬にも伝わります。
預けるときは、できるだけ明るく、あっさりとした態度で接するのが理想です。
長々と抱きしめたり、名残惜しそうにすると、犬も「何かおかしい」と感じてしまうため注意しましょう。
お迎え後はゆっくり休ませてあげる
自宅に戻った犬は、安心感と同時にどっと疲れが出ることがあります。
すぐに遊びたくなる気持ちを抑えて、まずは静かで落ち着いた時間を与えてあげてください。
1〜2日は無理をさせず、普段通りの生活リズムにゆっくり戻してあげるのがポイントです。
まとめ:犬をペットホテルに預ける際はストレスを最小限にしよう
犬にとって、ペットホテルは慣れない環境であり、多くの刺激に囲まれた場所です。
しかし、正しい知識と準備をしておけば、ストレスを最小限に抑え、快適に過ごしてもらうことが可能です。
焦らずにひとつずつ確かめながら、安心して預けられるホテルを見つけていきましょう。